Our Deities
御祭神のご案内
カナダ香取神社では、日本の由緒ある神社より二柱の御分霊をお迎えし、古事記・日本書紀の神話に名を残す神様を お祀りしております。
また、このカナダの地を慈しむ産土神(土地の神様)を一柱お迎えし、日加、二国の絆を結ぶ三柱の神様をお祀りしております。
主祭神
経津主大神
(ふつぬしのおおかみ)
〜国土を平定し、未知を切り拓く武徳と調和の神〜
神様について
御神徳・ご利益
日本全国の香取神社の総本社である「香取神宮」(千葉県)の主祭神です。天照大御神(アマテラスオオミカミ)の命を受け、出雲の「国譲り(くにゆずり)」の交渉を成就させるため、鹿島神宮の御祭神である武甕槌大神(タケミカヅチノオオカミ)と共に地上へと降臨されました。
荒ぶる神々や激しい抵抗をその圧倒的な威徳と調和の精神で平定し、日本の国土の基盤を平和へと導いた、国家守護・武徳の神として古来より畏敬を集めています。その名は、剣が鋭く物を断ち切る時の「フツッ」という響きに由来するとも言われ、邪気を祓う強力な力を象徴しています。
勝運・心願成就:
困難を打ち破り、目標を達成する力を授けます。
開運・道拓き(武運長久):
新たな事業や挑戦、人生の岐路において、進むべき道を力強く切り拓きます。
災難除け・厄除け:
鋭い御神威によって身に降りかかる邪気や災いを断ち切ります。
交通安全:
国土を平定するために各 地を巡行されたことから、旅路や日々の移動を守護します。
相殿神
神様について
日本最高峰の霊峰・富士山を神体山とする「浅間神社」の総本社(静岡県・山梨県)をはじめ、越谷香取神社でも古くから篤く祀られている、日本神話において最も美しいとされる美徳の女神です。天孫であるニニギノミコトの妃となりました。
その名は「桜の花が美しく咲き誇るような女性」を意味し、日本の国花である桜の語源とも言われています。神話では、身の潔白を証明するために自ら産屋に火を放ち、その激しい炎の中で無事に3人の御子を出産されたという、外見の美しさだけではない、極めて力強い生命力と芯の強さを持つ神様として描かれています。
(このはなさくやひめのみこと)
〜桜の如く美しく、炎をも統べる生命と安産の女神〜
木花開耶姫命
御神徳・ご利益
安産・子授け・子育:
炎の中で無事に出産を遂げられた神話から、古来より安産と子宝の守護神として最も名高いご利益があります。
縁結び・家内安全:
良縁を結び、夫婦の絆を深め、家庭に豊かな調和と繁栄をもたらします。
火難除け:
火をコントロールし、炎を退けたという功績から、火災や災いから家屋を守ります。
芸能上達・美の守護:
その類まれなる美しさから、内面・外見の美を磨き、芸術や芸能の才能を開花させます。
二柱の神様をお祀りする意義
武徳と慈愛の調和
当宮において、力強い「静謐と平定」の力を宿す経津主大神と、豊かな「生命力と慈愛」を象徴する木花開耶姫命が共にお祀りされていることは、深い意味を持っています。
これは、人生の試練を乗り越える「強さ」と、人々を優しく包み込む「優しさ」の調和を意味します。カナダの地に集う皆様の日々の安全を見守り、新しい挑戦を応援しながら、お一人おひとりの人生に寄り添う、当宮の精神そのものを表しています。
相殿神
当宮の産土大神の御神名は、宗教学・宗教社会学の権威であり、神道研究にも造詣の深い國學院大學の恩師、井上順孝名誉教授より授かりました。カナダという新たな地で始まったこの小さな神社が、日本文化を慈しむ皆様の心のともしびとなり、末永くこの地と人々の暮らしを照らし続ける存在であるようにとの願いを込め、この「楓咲津比売命(かえでさきつひめのみこと)」の御神名を謹んで奉戴しております。
「楓(かえで)」について
楓はカナダを象徴する尊い木であり、この地の神聖な自然を表しています。御神名に楓を冠することで、日本の古き良き伝統がこのカナダの豊かな大地にしっかりと根を下ろし、現地の自然と調和しながら共に育っていくという私たちの願いを込めています。
「咲(さき)」について
古語において「咲く」とは、単に花が開く様のみを指す言葉ではありません。内なる命のエネルギーが、外に向かってパッと解き放たれ、目に見える形として結実することを意味します。また、古来「咲う」と記して「わらう」と読 ませたように、『古事記』に見える「八百万神(やおよろずのかみ)共に咲ひき」の記述の通り、それは神々が歓喜し、その光輝が溢れ出す様をも表します。この名は、この地で皆様の命が輝き、神々の微笑みのような喜びが分かち合われることを願うものです。
「津(つ)」について
「津」は、日本の雅称である「大倭豊秋津島(おおやまととよあきつしま)」や、『大祓詞』に登場する浄化の神「津神(つがみ)」の御神名にも見られる通り、神道において極めて神聖かつ馴染み深い響きです。
古典日本語において「津」は「〜の」という繋がりの助詞であると同時に、人や物が交差する「港」をも意味します。多様な人々を包み込み、新たな風を受け入れるこのカナダという国、そして水辺の都モントリオールにおいて、当神社が古今東西の縁を結び、心安らぐ祈りの港となるようにとの願いをこの一字に託しました。
「比売命(ひめのみこと)」について
「比売命」とは、尊い神格を持つ女神に捧げられる伝統的な敬称です。
楓咲津比売命
(かえでさきつひめのみこと)
〜大自然の生命(いのち)を育み、楓の地に調和をもたらすカナダ全土の産土の女神〜
神様について
御 神徳・ご利益
太平洋から大西洋にいたる雄大なカナダの大地に古くから息づく、大自然の調和の精霊であり、この地に暮らす全ての人々を優しく見守る「カナダ全土の産土神(うぶすながみ)」として当宮に合祀された女神です。
多様な文化、古今東西の縁を結び、この地で皆様の命が瑞々しく輝くよう導く神様であり、カナダの象徴である「楓(メープル)」の木々を司ります。秋には大陸全体を黄金や深紅へと鮮やかに染め上げる気品ある美しさと、極寒の冬をじっと耐え抜き、春の訪れとともに瑞々しい新緑を一斉に芽吹かせる圧倒的な生命力を象徴しています。
日本の神道が古来より大切にしてきた、自然のすべてに神聖な息吹を見出す精神と、カナダの気高い大自然への畏敬の念が融け合って生まれた、「国土の守護、実り、そして再生と調和」を司る慈愛深き女神です。
カナダ国土守護(郷土安泰・新天地守護):
広大なカナダのどの地域に暮らす人々であっても、また新しくこの国へ移住してきた人々であ っても、その生活を地元の温かい神様として等しく見守り、安寧をもたらします。
豊かな実りと繁栄(経済・生活守護):
楓の木が大地に豊かな恵み(樹液)をもたらすように、日々の営みに幸せな成果を与え、仕事や学業、財政の繁栄を導きます。
心の平穏と連帯(多文化の調和):
一枚の楓の葉(メープルリーフ)がカナダの国旗として多様な人々を結びつけているように、異なる文化や背景を持つ人々が互いに尊重し合い、平和に暮らせるよう、豊かな調和の心を育みます。
不屈の精神・心身の再生(若返り・健康長寿):
厳冬を耐え抜いて春に芽吹く楓の力強さから、困難を乗り越える強い精神力、病気平癒、そして心身が新しく生まれ変わるような「再生」の御神徳を授けます。
名づけの由来と想い
三柱の神様が織りなす「新たな調和」
当宮は、不屈の心で道を切り拓く経津主大明神(強さ )を主祭神として仰ぎます。
その御心を支えるのは、日本の国花であり新たな生命の息吹を象徴する木花開耶姫命(優しさ)と、このカナダの広大な大地に根を下ろす楓の女神・楓咲津比売命(恵みと調和)という二柱の女神です。
日本を象徴する桜の女神と、カナダを象徴する楓の女神。この二柱が対となって主祭神を瑞々しく支える姿こそが、当宮の象徴です。
この三柱の調和こそが、古き伝統の息吹を湛えながら、カナダ全土の皆様の心に寄り添う当宮の唯一無二の御神徳です。